英語の習得の速さを見ていると、たまにめちゃくちゃ凄い伸びを見せて短期間で習得する人もいます。1年ぐらいでぺらぺらに。その上達スピードには舌を巻くばかり。といった人も一定の割合でいます。例えば、瞬間英作文の森沢洋介先生の生徒にもCさんのような人が居て、先生も脱帽しています。のような感じです。このような人は、実はこっそり裏で血のにじむ努力をしている可能性も高いのですが、それにしても伸びが速すぎるという人は少数ながら確かに存在します。これは一体どうなっているのか?というのは疑問はあります。
英語が伸びるが速い人は普通の人と何が違うのでしょうか。この疑問は僕のなかでずっと放置されてきたのですが、最近、日本人の9割が知らない遺伝の真実 (SB新書)
(著:安藤寿康)を読んで、語学の習得も遺伝が関わっているのかもしれないと思うようになりました。この本では遺伝は親から受け継ぐものとしていますが、このエントリーでは遺伝として与えられた生まれ持った才能として扱っていきたいと思います。
日本人の9割が知らない遺伝の真実 (SB新書)によると、音楽、数学、スポーツの能力は遺伝の影響が80%以上となっています。確かに、これらの分野は才能が大きくものをいい、本人の努力だけではどうにもならないというのあるでしょう。例えば、ピアノの国際的なコンテストで優勝できるのは、子供のころから神童と呼ばれる才能があって、大きくなっても努力を続けた人と言えそうです。体操の選手もそうです。
では、外国語の習得はどうでしょうか?日本人の9割が知らない遺伝の真実 (SB新書)によれば、外国語については約50%は遺伝の影響を受けるとあります。残りの50%は周りの環境や本人の努力のようです。この50%は結構大きいよう感じますが、冒頭に述べたことを考えると妥当な数字ではないかと思います。才能が50%を占めるとすると、音楽、スポーツほどではないにしても、外国語の習得の才能がない人が英語を勉強しようとするとき苦労しそうです。
僕自身は、語学の才能は高くはないのは間違いと思います。最初に受けたTOEICも200点台でしたし学校の成績も良くありませんでした。もっと若い頃に外国語の能力の50%が才能だと知っていたなら、能力がないと感じたら勉強を止めたかもしれません。もっと早くに才能なしの烙印を押されていれば撤退できた可能性が高いです。
しかし、今この事実を知ってもなお、僕は10年以上勉強しているためいまさら引っ込みがつかないのです。ブロガーちきりんさんもいい人生の探し方 第一話 – Chikirinの日記「人生の損切り」は難しいと論じていますが、僕の状態はまさにその通りで、英語をここまで勉強してきたから、ここで止めたらもったいないという状況になっています。止めるに止められないのです。
もし、これを読んでくれている方が英語苦手だけど、これからの時代に英語は必須だから勉強を始めようと考えているなら勉強すべきかもう一度考えることをお勧めします。英語ではなく別な得意な分野の才能を伸ばして、そちらでがっつり稼いで苦手な英語関係の作業はすべて外注するほうが良い結果になるかもしれません。英語に才能があってその才能で仕事を求めている人は沢山いますから。いや、それでも英語の習得を目指す!というならイバラの道かもしれません。
また、才能がないのに、中途半端に勉強してきてしまったという場合は、損切りするか決断しなければなりません。僕は損切りしない決断をしました。外国語の習得の才能的な要素は50%です。しかしながら、残り50%は努力でカバーできるという希望もあるからです。ここまで来たらあとには引けません。
ですが、通訳になろうとか英語を極めようとか等の野望ななくTOEIC900点取ったらいったんは終わりにしたいとは思っています。