パート2の概要
Part2は短めの文がアナウンスされ、それにマッチする解答を3択から選ぶものです。質問も解答も音声のみです。
そんなPart2ですが、他のPartよりも正答率が高いです。その理由の1つは、選択肢が他のPartでは4択でなく3択だからです。ランダムに選んでも正解できる確率が高く33.3%。また、長い文章を聴く必要がなく1文の意味が分かれば解答できるため解きやすいのも理由の1つだと思います。このように、Part2はPart3、4よりも簡単なのですが、Part1と同じく上級者でも間違える問題が含まれており、満点は取りにくいようできています。満点を取らせないためのひねった問題が含まれています。
特にTOEICが2016年に新形式になりPart2が難しくなりました。正解の選択肢が質問に対しての直球の返答であるものが少なくなったためです。例えば、「明日、ご飯食べにいこうよ。」という問いに、ほとんどの場合、Yes、Noの回答ではなく「スケジュールを確認する」といったものが答えになります。旧型式でもこのパターンはあったのですが、新形式はこの傾向が一層強くなりました。上記の「スケジュールを確認する」はまだ良いほうで、「どの位の予算が必要か?」などと疑問文を疑問文で返すなど難易度が高まっていると思います。
Part2の難しいもう1つの点は、聞きのがすと敗者復活ができないことです。Part3や4ならば逃した部分を後で回復できる場合もあるのですがPart2ではできません。そのため、1文を全集中で聞くことが大事です。特に文頭は物凄く重要です。逆に文頭のWhy What Where When Which Who Howを聴き分けるだけで解ける問題もありますから文頭は全集中で聞きましょう。
試験時のPart2の解き方
注意点は2点あります。
1点目は、上記に述べたように文頭に全集中することです。これが最重要事項。しかし、ずっと全集中(全集中常駐)は、普通の人にはできないので、問題が終わったら一息入れることを忘れずに。
2点目は、Part2では消去法が使えるのでこれを活用すること。消去法は、間違いと分かる選択肢を除外することで正解できる確率を高める方法です。2つ除外できれば正解が分からなくても正解できます。
もう1点、Part2で有効な消去法に関して。それは、質問文の中の単語と選択肢の中の単語が似ている場合は、その選択肢を消去するというものです。TOEICでは誤答に誘うために、あえて、質問文の中の単語と似た発音のものを選択肢に入れるという罠があります。そこで、我々はこれを逆手にとって、似た発音のものを排除していく方法を取るわけです。ただし、この消去法は、極めて有効な方法なものの、絶対ではないことに注意してください。似た音の選択肢が正解である可能性は非常に小さいですがあるにはあります。裏の裏ですね。800点以上を目指す方であれば、このような事態も想定して問題にあたるべきですが、700点程度が目標であれば、似た発音がある選択肢は×として問題ないと思います。
また、Part1の対策でも書きましたが、問題を解いている最中は、正解だと思われるところの解答用紙に指や鉛筆の先を置いておきます。置いておく理由は、次の選択肢を聴いているうちに前の文を忘れることがあるからです。例えば、Aが正解だと思っていてもCを聴いて迷いが生じ、そしてやっぱりCは違うと判断したとき、正解がAかBか分からなくなるからです。これを避けるため、正解だと思う選択肢には必ず指や鉛筆の先を置いておきましょう。
Part2の勉強法
Part2の勉強法はディクテーションを行ってから、リピーティング、オーバーラッピング、シャドーイング、音読を行います。リピーティング、オーバーラッピング、シャドーイング、音読は飽きないように順繰りやっていくと良いと思います。
Part2の場合、文が短いのでこれらの練習を入念に行うことができます。最終的に暗記してしまうぐらいやると力がつきます。将来のスピーキングに必ず役に立ちます。ここで、注意して欲しいのは暗記するのが目的ではないということです。暗記ではなく、繰り返しやっているうちに知らずに暗記してしまったというのが理想的な状態です。暗記ではなく何のためにやっているのかを意識します。リズム、発音、音の繋がりを真似ているのか、感情を込めながら発声しているのかなどと意識してやります。全部のことを同時に意識するのは難しいので1回の練習ではどれか1つに意識を絞ります。例えば、今回の練習では音の繋がりに意識しようなどです。
Part3や4についても、文が長くなりますが基本的には同じ練習なので、Part2の練習の時点で練習のやり方を確立させましょう。初心者は多くの問題を解くよりも少ない問題を繰り返してやったほうが早く点数の向上が望めると思います。それは、英語の音の繋がりやリズムに慣れるほうがリスニングでは細かい知識の習得よりも優先されるからです。700点以上取れるようになってきて満点を狙いたくなったら表現を覚え数をこなすためTOEIC L&Rテスト Part 2 応答問題 でる600問 (アスク出版)をやると良いと思います。僕はこの段階です。上級者はどれだけ英語の表現を知っているかが問われてきますので沢山の未知の文に触れるようにします。
まとめ
Part2は簡単なPartと言えると思いますが、上級者にとっては全問正解が難しいPartとも言えます。聞き逃すと終わりなので一瞬の集中力が問われます。しかし、じっくりと実力をつけて消去法を駆使して試験に臨めば、選択肢が3択であることもあり8割の正答位までは短期間で取れるようになると思います。